home
 
日本化学連合の発足に際して

日本化学連合:JUCST
Japan Union of Chemical Science and Technology

平成19年6月29日
日本化学連合会長 岩村 秀

 本日、「日本化学連合」は18の学協会、総延べ会員数11万人以上の参加を得て発足いたしました。

 この「日本化学連合」は、現在の細分化された化学系学協会体制が時代の変化  (@化学および化学技術のフロンティアの変化−過度の専門化、細分化から統合化へ・材料化学、生命科学、地球環境科学 A社会の構造的変化 B社会のニーズの変化−安全・安心への化学の貢献 C世界の変化、グローバル化−社会および世界への発信力の強化と迅速化 D政策提言強化の必要性)に対応出来ていないのではないかという共通認識に立って、広義の「化学と化学技術」に関連する分野を研究対象とする諸学協会が協力連携してつくる我国最初の総合的連合組織であります。

 その狙いとするところは、我国の化学コミュニティを代表して、化学と化学技術の振興を通して社会に貢献することであります。そのために、我が国における化学と化学技術分野の新しいビジョン構築すると同時に、対外的な窓口組織として国や一般社会に対して提言や情報発信を行ってまいります。特に、日本学術会議との連携やIUPACへの対応、我が国の科学技術政策への提言、化学者の研究倫理問題、初等・中等教育における化学教育や理科教育問題への対応、報道機関を通じた研究成果等の情報発信、一般市民を対象とした啓発・普及活動、などを積極的に行っていきたいと考えています。

 「日本化学連合」は2段階で目標に移行してまいります。第1段階・助走と第2段階・決断であります。第1段階において、大枠の議論を行い、共同作業(化学からの政策提言、化学教育、有害化学物質のリスク評価、地球環境問題への貢献、化学の将来に関わる国際・学際的なシンポジウムの開催など)の必要性に関する認識を共有し、学協会連合のあるべき姿に関する合意を形成した上で、第2段階で有機的組織連携に移行いたします。

18参加学協会:
化学工学会、化学情報協会、紙パルプ技術協会、クロマトグラフィー科学会、光化学協会、高分子学会、触媒学会、石油学会、繊維学会、電気化学会、日本エネルギー学会、日本化学会、日本ゴム協会、日本セラミックス協会、日本地球化学会、日本分析化学会、日本薬学会、有機合成化学協会(50音順)